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第39話 奇跡ではなく、治療によって

last update تاريخ النشر: 2026-10-17 13:53:04

第39話 奇跡ではなく、治療によって

「すべて話します。教会がこの裁問のために何を用意し、誰を犠牲にするつもりだったのか、私が知っていることを、今度こそ自分の言葉で証言します」

ラウルの声はひどく掠れていたが、広場を満たしていた人々のざわめきは、誰かに命じられたわけでもないのに静まっていった。彼の喉には、つい先ほどまで命を締め上げていた黒い誓約の痕が、細い指のような紫色の腫れとなって残っている。その痛ましさは、彼が何かを恐れていることを隠さなかったが、それでもラウルは俯かず、裁問台の向こうに立つセラン司教を正面から見据えていた。

「罪人の証言に価値はありません」

セランは即座に言い切った。声は落ち着いていたものの、聖杖を握る右手には普段より深く力が入り、白い革手袋の表面に細かな皺が寄っている。

「ラウル助祭は、教会から授けられた誓約を自ら破棄し、異端の力に身を委ねました。彼が今から口にする言葉は、竜皇国に迎合するための偽証であり、信仰を捨てた者が自分の罪を軽くしようとする浅ましい弁明にすぎません」

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